34 国王陛下にご挨拶

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 きっと大丈夫だ。今度はうまくやり遂げられる。  私は心の中で「ステータスオープン」と唱えた。  魔導師ジーニンはハッとした表情になり、私の頭上を呆然と見つめた。 「これはこれは……」 「どうした、ジーニン」  黙り込んだジーニンに、国王陛下が促した。 「こんなレベルの高い力は見たことがございませぬ。それにヴァイオレット公爵令嬢様はご自身の力を操る技術を既に高いレベルで身につけてらっしゃるようです」  周りの人々がざわめいた。 「まだ16歳だったな?」 「はい、さようでございます。陛下、一つご提案がございます。こちらに地図をお持ちになっていただけますでしょうか。この国を豊かにするためのご提案がございます」  私の言葉ですぐさま国王陛下の領土の地図が運び込まれた。
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