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「君が大火傷をするところだったアンヌの誕生日には、シャーロットおばさまのゼルニエ侯爵夫人、そしてその夫のゼルニエ侯爵、レロックス男爵、その子息のスチュアート、レロックス男爵夫人、モートン伯爵、モートン伯爵夫人、モートン伯爵令嬢のキャサリン、アリス姉妹とルネ伯爵とその伯爵夫人、マルグリッド、侍女のアデル、執事のハリーはいたんだね?」
「ええ、全員いたわ。そこにまだいなかったのは、家庭教師のパンティエーヴルさんよ。私が聖女候補に選ばれてからバリドン公爵家にやってきたのよ。アンヌの誕生日の時はまだいないわ」
純斗は腕組みをしてホワイトボードに貼った写真を睨んだが、静かにつぶやいた。
「カトリーヌには確かに動機あるが、そもそもこの時はヴァイオレットが聖女候補になるとは彼女は知らない。だから、この事件にはカトリーヌは無関係だろう。やはりマルグリッドが一番怪しいと思う」
私とジーニンはうなずいた。純斗は続けてジーニンに聞いた。
「ヒューが来る前に聞きたいのだけれど。ジーニン、ヴァイオレットが死んだ後に何があったんだ?」
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