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ジーニンはドキッとした表情をした。実は私もその事をが聞きたかった。私が死ぬ前の話は沢山してくれていたのに、ヴァイオレット死後の話は一度も二人から聞いたことがなかった。
「ヒューは誰と結婚したの?」
私はジーニンの詰め寄った。
「だ……だ……誰とも結婚していません。ただ……「ただ何よっ!答えてちょうだい。あなたは私の味方でしょう!?」」
私はそこはちゃんと確認したかったので、語気を強めてジーニンに迫った。ジーニンは観念した表情になり、ひれ伏した。私の目には紫色のマントが翻るようにジーニンが勢いよく床にひれ伏したのが見えた。
「ヒュー王子はルネ伯爵令嬢と婚約なさいました」
「は!?!!!!!」
私は動揺して、怒りで震えた。私が処刑を言い渡される場で、ヒューの隣にいたのはやはりマルグリッドだろう。私の見間違えではなかったのだ。彼女は、あの時ヒューの隣に立って私が処刑を言い渡されて、命を失うのを見ていたのだ。
「ジーニン、私が処刑を言い渡されたとき、あなたは何をしていたの?ヒューの隣にマルグリッドがいなかったかしら?」
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