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――いきなり結婚!?私はまだ16歳のはずだ。あぁ、マリーアントワネットは14歳でフランス王妃となるべく花嫁になったのだった……。
色々終わった気がするのは気のせいだろうか。詰んだ、という表現がよりふさわしい気がする。
「その……夫となるのは……」
「あぁ、ヒュー王子は快諾したそうだ。素晴らしいことだ、ヴァイオレット」
素晴らしくない。16歳で早速死亡フラグが立ったということではないだろうか?
私はルネ伯爵家を牽制する必要がある。
「ヒュー王子は条件を出しましたよね?」
私は何気ない様子でパンを口に放り込みながら、父に確認した。
――早く食事を終えてルネ伯爵家に乗り込もう。
「あぁ、この結婚は内密にするという条件だな?もちろん、飲んだ。ヴァイオレットもそのつもりで良いな?」
「もちろんでございます、お父様。決して漏れてはならないことですわ。結婚の約束はしましたが、それも内密にして、結婚式は2年後にしてください。私の18歳の誕生日まではお待ちいただきたいです。いくらなんでも早すぎます。聖女としてもまだまだ鍛錬を積みたいですし」
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