13 絶対絶命

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 ――ジーニン!魔導師なんでしょう?なんとかしてよっ!あ……ただのバイトだった。魔導師なんかいるわけなかった。  恐ろしいことになったと思った。鳥肌が立つ。私は死を予感してゾッとした。  ――ヒューはどこに行ったのだろう。彼は今頃私を探しているだろうか。 「車を停めて!」  私は大きな声を出して運転席の男性に言った。 「いいの?こんな山道で?」  彼はうっすらと笑って、急に車をとめた。車のライトがなければ目の前が崖でも分からないだろう。私は車から出た。そのまままっすぐに走って逃げた。男が追ってきた。 「お前がラスボスかっ!」  私は叫んで彼に飛び蹴りをした。男は驚いた様子でひっくり返った。よく分からないが、さっきまで異世界転生バイトの話をしていたので、パニック状態になった私の頭は色々混ざった状態でとにかく逃げなければという一心で山道を下った。
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