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そうだ。私の母はここでも継母だ。バルドン公爵家の後妻であるルイーズと私はあまりうまく行っていなかった。私とルイーズは年齢も七歳ほどしか変わらない。私の母と呼ぶにはあまりにルイーズは若く、私とリーズは姉妹のようだった。ルイーズには六歳になる娘のアンヌがいて、私の妹だ。
執事のハリーとベスに、ルイーズが実家で採れたものにこだわりが強い件は最終的には私がなんとかすると安請け合いすると、二人は安心した笑みを浮かべて職場に戻って行った。
まだ、バルドン公爵である父にもまだヒューに結婚の申し込みをされたことを言えていなかった。ヒューが結婚の許しを得たら、真っ先に父に話があるだろうと思ったが、先に継母のルイーズに知られることがなんとなく怖くて話せなかったのだ。
私は今晩の舞踏会に来ていくドレスを決めるのに、家庭教師のパンティエーヴルさんの意見を聞こうと、彼女を探して広い屋敷の中を歩き回った。
彼女を探しに庭に出て、侍女のアデラとパンティエーヴルさんがピンクや赤の薔薇の花を摘みながら話しているのを見つけて、二人を驚かせようとそっと近づいて行った。
そして、偶然聞いてしまった。
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