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秋の一陣の風が吹く。美しい黄色に色づくカエデの葉がはらはらと落ちてくる。赤く色づくチェリーの葉に混ざり、炎の茂みのように美しい赤に色づいたニシキギが見える。紫や黄色や赤の秋のサルビアの花が風に揺れている。
俺は秋の紅葉の中を歩いていた足を止める。何か聞き慣れない音がする。小屋と呼ぶには贅沢な作りの小さな家の前の前だ。領地内のちょっとした休憩所として作られていた。
俺はエリオット・アクレサンデル・レキュールだ。この地は俺の領地だ。
耳を澄まして目を凝らした。
俺は密会の現場に遭遇してしまったと、そっと引き返そうとした。俺の領地に侵入して何をしているかと思えば、単なる逢引きのようだ。窓が開かれていて、丸見えだ。この地の奥深くには誰もやってこないだろうとたかを括っているのだろう。
女は胸をはだけてピンク色の乳首が快感を感じて立ち、男の手で揉みしだかれている。
贅沢な絹のドレスはたくしあげられ、コルセットを身につけておらず、完全に男女の交わりに備えてきたと思われる女の綺麗なお尻はむき出しだ。
背の低い女は頬をピンク色に染め上げ、淫らな快感の嬌声をあげていた。唇は時々男の手の侵入を許して歪んでいる。髪も体も、押し付けられる男の聳り立つモノの衝撃で大きく揺れている。
あっあんっぁあっあんっあんっあんっあんっあぁーっあんっあんっ
男の顔は快感に歪み、興奮状態で性交に夢中になっているようだ。
引き換えそうとした俺はハタと足を止めて振り返った。美しく黄色に色づいたカエデの葉が舞い降りてくる。
男と女の会話の何かが俺を引き止めた。
「マルグリッド、いいな?お前がボアルネハルトの王妃になったらダイヤモンド鉱山と金山と銀山をそれぞれ一つずついただく。俺の体は当分お前のものだ。あっんっ」
やん! あっあィーっあんっあんっ
女は快感の波に打ち据えられて、身悶えしている。男も激しい。
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