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第三話 ミッツ...
イチ これは 俺が小学三年生の時の話だ...
夕飯、大好きな卵焼き...
食べてる時に...カーチャンが呟いた...
実は3歳くらいの時に...時計屋さんに貰われて行った...って
ん?養子? まーその時の俺は意味分からなかったんだが...
続けてこう言った...
けどね... 片道キップでお家に帰ったんだ♪って 子供口調で...
片道キップ? 何?カーチャン大丈夫?ってその時は思ったけど...
俺には好物の卵焼きの方が大事...
夕飯に満足した俺は...カーチャン時計屋さんに売られていったの?ってドナドナの替え歌で歌ったら...
頭...ガンって殴られた...んな訳ないでしょって...?????
ニ 小学四年生の時の話だ...
これも夕飯時...大好きなカレーライス...だから日曜日だったと思う...
昭和の頃は日曜日の夕方にはカレーの匂いが...してた...
カレー食べてると...いきなり...そう言えば.,..あの丘の、上の戸沢さんのお父さんが...ねって言う...
ん?ってジャガイモとご飯をほう張る...
でね...頭にハチマキして蝋燭二本立てて...猟銃と日本刀持って...みんなを...ねって...
ブって口から吐き出す...みんなをどうした?カーチャン大丈夫?
って言いそうになったら..
シノヘ...ムラ...オジイチャン... ヤメテ...
ってグーグー言いながら寝てしまった....
シノヘ...ムラ...オジイチャン... ヤメテ...って?
グーグー寝てるカーチャン 揺すっても起きなかったのでカレーライス食べて食器洗って...カーチャンにタオルケットかけて...寝た...
次の朝に戸沢のおじちゃん 人殺したの?って来たら...
頭にタンコブできた...
サン コレはお袋が亡くなった日の話だ...
朝 バタバタと二階に駆け上がる...
ユウスケ オクレル... オクレル...
はぁー遅れるって...今 4時だし...5時に起きても十分に間に合う...
けど、元気なお袋を久々に見て起きて下に降りて行った...
久々ってこの時、お袋は地元のヤブ医者のせいで肺炎をただの風邪...って診断で緊急入院...またそこでも飲まなくても良い血液サラサラって薬...
で?血が止まらない日が続いた...頻繁に鼻血出して...止まらない...
ちょっと血が出ると止まらない...
まーそんなお袋に オクレル...って起こされて仕事に行ったんだが...
起こされて...帰宅するまでの記憶がない...
帰ったら テレビが付けっ放しで...声を欠けても返答なし...
コタツに行ったら...横になって冷たくなってるお袋がいた...
テーブルには毎朝やってる血圧のメモが...
途中がミミズのような感じになってるから...朝...俺が仕事に行ってすぐ...
に?
二年くらい...毎日が 重く...辛く...
けど... あの日 オクレルよって 元気に二階に駆け上がってきたお袋は...
死期を察して最後の見送りしてくれたんじゃないか?
って思って 目から水出してたんだったが...
ネットに『記憶』 書き込んでるうちに...
気がついた...
お袋は 俺に...最後に オクッたんだ...
一族の『記憶』を...
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