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「僕は、沼田くんにも力を貸して欲しいです。だって、記憶のない僕だけじゃ、茉依さんも頼りないでしょ?」 「別にそんなことはないけど。まあ、徳本くんがそう言うのなら。でも」  見下ろす視線と見上げる視線がバチバチとぶつかっている。 「信用したわけじゃないから。怪しい行動を取れば切り捨てる」 「もちろん、それで良いよ」  えーっと。険悪な空気が流れているようにしか見えないけど、とりあえず、沼田くんも仲間になってくれたってことで良いのかな? 「で? 二人はどうやって犯人を捜すんだ?」  沼田くんに聞かれて、茉依さんと顔を見合わせた。そういえば、まだ具体的な方法とか考えてなかったな。  僕が言葉に詰まっていると、茉依さんが、まずはヒナのノートを見せた方が良いのではないかとアドバイスをくれた。どうやら僕は、茉依さんと沼田くんの橋渡し的役割も担わないといけないらしい。どうにかして、早く二人の関係修復も図らないと。効率が悪すぎる。  しばらくの間、沼田くんはヒナのノートをまじまじと読んでいた。一通り最後まで目を通し終わったところで、顔を上げて口を開く。
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