夏のミュージアム

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夏のミュージアム

7月に入り、アートプラネッツは夏のミュージアムの準備に忙しい日が続く。 吾郎は毎日オフィスで制作に追われながらも、少しでも早く帰宅し、トオルと過ごす時間を大切にしていた。 どんなに疲れていても、トオルを抱き上げれば一気に疲れも吹き飛ぶ。 嬉しそうにじゃれてくるトオルに笑顔になる一方で、ふと安藤のことを思い出してはため息をつく。 (どうしているんだろう、今頃) トオルに会いたがっているだろうか? 仕事は順調なのだろうか? いや、案外トオルのこともケロッと忘れているのかも? もしかしたら、原口に告白されてつき合い始めたかもしれない。 吾郎の頭の中は、様々な想像で膨らむ。 だが、どうすることも出来ずに毎日をやり過ごしていた。
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