夏のミュージアム

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それから毎週末、吾郎は安藤とトオルを連れてドッグランへ行く。 楽しそうに元気よく走り回る安藤とトオルを見ているだけで、吾郎まで幸せな気持ちになった。 「仕事はどう?順調?」 ドッグカフェでランチにしながら、安藤に尋ねる。 「はい。私、来月から開発・デザイン部に異動することになりました」 「へえ。前に言ってた、君のやりたいことが出来る部署?」 「そうなんです。異動はもう少し先になると思ってたんですけど、欠員が出たので」 「そうなんだ。良かったね!」 「はい、ありがとうございます」 安藤の表情は明るく、初めて会った頃より目に見えて綺麗になっていた。 髪を低い位置でポニーテールにして、ジーンズにクリームイエローのシャツを合わせた爽やかな装い。 そして何より、トオルと一緒にはしゃぐ様子は生き生きと輝いていて、吾郎は何度もその表情に見とれてしまった。 ふと思い立って、吾郎は何枚も安藤とトオルの写真を撮る。 安藤のメッセージアカウントに転送すると、トオルちゃんとツーショット!と嬉しそうに目を細めていた。
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