【最終章】みんなで…

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厳かな挙式のあとは、大階段でのフラワーシャワー。 幸せそうな吾郎と莉沙を、ビデオカメラ片手に撮影する透は、もう片方の手は亜由美と繋いで離さない。 「亜由美!フラフラどっか行かないの。転んだらどうするの?」 「大丈夫だもーん」 「大丈夫じゃないから言ってるの!ママになるのに、子どもみたいなこと言わないで。ほら、ちゃんと手を繋ぐ!」 「もう!心配性なパパでしゅねー?赤ちゃん」 「ママが子どもなんだろ?ねえー、赤ちゃん」 ビデオの画面はブレブレで、こっ恥ずかしいセリフも拾っている。 大河は苦笑いすると透の手からビデオカメラを取り上げ、吾郎達を撮影し始めた。 「瞳子、ちゃんと俺のそばにいろよ?」 「はい、分かりました」 「あ!動くなよ?階段なんだから、足を踏み外したら大変だ」 「大丈夫です。ゆっくり歩きますから」 「ダメだ!お腹が大きくて足元見えないだろ?俺の腕にちゃんと掴まってろ」 「はーい」 「そんなんじゃダメだ。もっとしっかり、ピタッとくっついてろ!」 同じくブレブレの画面と恥ずかしい会話になり、今度は洋平がカメラを大河から取り上げた。 「泉、ちゃんと横にいるか?」 「大丈夫、いるわよ」 「海斗は?平気か?」 「大丈夫だってば。ちゃんと抱っこしてます」 「おい、階段気をつけろよ?海斗抱いたまま足を踏み外すなよ」 「そんなことしません」 「油断するな!しっかり俺と腕を組んでるんだ」 「えー、海斗抱いたまま腕組めない」 「なにー?それなら俺が海斗ごと泉を抱くから」 結局夫婦3組とも、こっ恥ずかしいセリフがビデオにしっかり残ることとなった。
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