お姫様ごっこ

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「ひゃー、アリシア!おとぎの国から出て来たみたいだね。お姫様がお姫様抱っこで登場だよ。もう完璧!」 透が興奮したようにはしゃいだ声を上げる。 「大河も、もうちょっと王子様っぽく笑ってよ。ほら、プリンススマイル!」 アホー!と大河が一喝する。 「何がプリンスだ、まったく。じゃあ俺はもう退社するから、何かあったらスマホに連絡くれ」 そう言って大河は、瞳子を抱いたまま出口に向かう。 「あの、こんな所からすみません。皆様、お先に失礼します」 「はーい!素敵なクリスマスイブをね、アリシア」 「ありがとうございます。透さんも亜由美ちゃんと素敵なイブを。洋平さんと吾郎さんも」 「ありがとう、瞳子ちゃん」 「ま、俺はどうせクリぼっちだから、バリバリ仕事片付けておくよ」 3人は、行ってらっしゃーい!と大河と瞳子を見送った。
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