サプライズ

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「はあ、びっくりしたなあ」 ゲネプロが終わり、控え室に戻った瞳子は、花束をテーブルに置いて、ふうと息をつく。 「でも皆さんのお気持ちが何より嬉しい!私の為に演奏してくれたなんて」 思わず笑みがこぼれた時、スマートフォンにメッセージが届いた。 「あ、大河さんだ」 開いてみると「リセールチケット、ゲット出来た!」とあった。 「ええ?!すごい!やったー!」 と喜んでから、瞳子は真顔に戻る。 「え、でも待って。大河さんに私の司会ぶり、見られちゃうじゃない。やだ!恥ずかしい」 じっと大河に見つめられながら司会するなんて…、と、瞳子は両手で頬を押さえる。 「仕方ない。お仕事だもんね、ちゃんと割り切ってやらないと」 うん、と己に頷いて、瞳子は再び台本を開いた。
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