大好き…

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「トオルちゃん!」 「アンアン!」 車でマンションまで連れて来ると、安藤は靴を脱ぐなりリビングに駆け込んだ。 「ああ、やっと会えた!トオルちゃん」 「アン!」 トオルを抱き上げて床にペタンと座ると、安藤は嬉しそうに頬ずりする。 「可愛い!トオルちゃんを抱いていると、どうしてこんなに心があったかくなるの?ああ、もう、毎日一緒にいたいのに」 「アン!」 熱い抱擁に苦笑いしながら、吾郎はローテーブルに冷たいアイスティーを置いた。 「はい、良かったらどうぞ」 「ありがとうございます、都筑さん。私をトオルちゃんに会わせてくれて」 「ん?いや、それはいいから。アイスティーは?」 「ああ、私もう幸せで胸がいっぱいで」 「えっと、あの、アイスティーは?」 「私、ここに住んだらダメですか?そしたら毎日トオルちゃんに会えるのに」 「いやいや、それはダメでしょう。ほら、アイスティー」 「どうして?なぜ都筑さんは、私とトオルちゃんの仲を引き裂こうとするんですか?」 「してないよ、うん。そんなつもりは微塵もないから。はい、アイスティー飲んで酔いを覚まそう」 「酔ってなんかいません。私は本当にトオルちゃんが好きなんです」 安藤は、胸に抱きしめたトオルに頬を寄せて呟く。 「トオルちゃん、大好きよ」 「クーン…」 やれやれと吾郎がため息をついていると、やがて安藤は、スーッとソファにもたれて眠りに落ちた。
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