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「いい技術をお持ちじゃないですか。どの程度伸ばしていただけるんです?」
「まあ、延ばすだけなら際限なく」
「それって不老不死的な」
「勘違いしないでください。わたしを魔法使いの類いだと思われているようですが、わたしに出来るのは、黄泉の国に案内するまでの時間を延ばすことだけです」
「つまり?」
「霊体としてこの世に留まることを許容されるのなら、わたしも見て見ぬふりをしましょう」
この世に留まれたとしても、体を失ってしまっては、それこそ悪霊みたいなものだ。肉体が無ければ出来ないことは多い。
「体はなんとかならないんですか」
「先程も申し上げましたが、あなたの肉体はぐちゃぐちゃです。無理やり魂を戻したら、生きた屍のような状態になりますよ」
「ゾンビ生活はちょっとなあ」
やはりわたしの体に戻ることは諦めるしかなさそうだ。
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