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ありがとうございました、とレイヴさんは立ち去ってしまった。札束らしい物体を手に取り、私と父は目を合わせる。
「これ……なんて書いてあるんだ?」
「もしかして、あちらのお金、とか?」
「お気持ち、お気持ちなのは変わらないからねぇ」
苦笑しながら父がお札を箱にしまう。私と父は、何度もレイヴさんは何者なのかについて話し合った。
本当の宇宙人? それとも、信じ込んでいるだけの人? 答えは分からないまま……いつしか、この神社には宇宙人が来た、という小さな噂話だけが残る羽目になったのだ。
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