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第12話 学園編に突入です。 ②
【シエスタside】
アルフォンス様達が学園で勉強している間に、またお茶会です。
私のせっかくの昼寝時間を返して欲しいです。
「シエスタ、実はバーボン子爵の令息ニール様が良からぬ人物達と付き合いを始めたことをお知らせしようと思いましてお茶会を開きましたの 」
フローラ様……フローラと呼ぶように言われているので フローラと呼びますが、とうとう来ましたか。
フローラの報告を黙って聞いています。
「ニール様達が、シンキロウ=ミツジョウシュ侯爵令息と付き合い始めたそうです。
ミツジョウシュ子爵家は貴族派の人物です。
何か良からぬ事を仕出かさなければ良いのですが…… 」
はい、当たりです。
賞品は出しませんが……
原作小説では、アルフォンス様と三人でシンキロウと付き合い始めますね。
これが、破滅への始まりに成るのですが、
シンキロウ=ミツジョウシュは、この学園の番長グループなのです。
まったく、今時 番長グループなんて原作者ルシアンのセンスは化石みたいですね。
そして残念なことに、このシンキロウの祖父であるミツジョウシュ元侯爵が学園の理事長なので、やりたい放題なのです。
本来の原作小説では、侯爵令息であるシンキロウが学園では一番階級の高い貴族に成るので、学園の学生達を完全に支配していたのですが、私がフラグをへし折った為に原作では亡くなった公爵令息のキャスバル様やキャスバル様が亡くなった事で引き籠もりをしていたジークフリート王子が入学したので、だいぶ違う展開に成るハズです。
原作小説では学園は貴族派に支配されていましたが、
国王派のジークフリート王子とキャスバル様が入学することで対立することに成るでしょう。
また原作では、ニール達と一緒に貴族派に取り込まれたアルフォンス様も、今は国王派のジークフリート王子の派閥に入っています。
私の平穏の為にアルフォンス様には頑張って貰いましょうね。
現ミツジョウシュ侯爵は、我がアルコール帝国の敵対国であるポイズン共和国に通じている上に、クッキーが学園を卒業する頃にアルコール帝国に宣戦布告せずに奇襲攻撃して来るポイズン共和国を手引きして、甚大な被害をもたらすのです。
その煽りを受けて、アルフォンス様も公爵家から追放されるのが転落の始まりですが、今や国王派のジークフリート王子の側近に成ったので大丈夫でしょう。
念の為にニールの事は、オスカー伯爵に報告しておきましょうね。
私の昼寝の邪魔をしたからでは無いですよ。
帝国の為、伯爵家の為でも無く、私の平穏の為に。
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