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学校帰り
森中高等学校の教室に、そそくさと教室を出る準備をしている女生徒がいました。
彼女の名前は 白鳥みゆき 学年の中でも美人と評判で、友達も多く男子生徒からも高嶺の花となる存在です。
「みゆき最近部活休み多いけど、塾でも行ってるの?」
クラスメイトの愛海は急ぐような様子を見て不思議そうに声をかけます。
「塾じゃなくて、最近個人授業してもらってるの。」
「え?何家庭教師?男の先生?さてはイケメン先生なんだ!そうじゃなきゃそんな急いぐ必要ないもん。」
「イケメンかは分からないけれど鑑先生って言って有名な塾講師してた人が個人で今は請負もしてるって話で、ママが見つけてきたのよ。今日は次の生徒さんが立て続くから時間厳守っていわれてて遅れられないのよ。」
「へー人気者の先生なんだ。それでみゆきの成績あがったら今度私にも紹介してよ!」
みゆきは、はいはいと適当にあしらいつつも笑顔で愛海と挨拶をかわして、校舎を後にしました。
校門をでて自宅まで徒歩15分少々。通学路は犬の散歩をする姿や同じようにテスト勉強のためか部活をせず帰宅する生徒たちが数人歩いている程度でした。住宅地の中歩いていると突如みゆきは1人の男性に後ろから呼び止められるのです。
「みゆきちゃん?」
振り返るとそこには先ほど話ていた鑑先生がいるではありませんか。
「ちょうどよかった、さっきお母様に電話をして急遽僕の自室で勉強を見ることに今日だけなったんだよ。次の予約の生徒さんが自室で見る予定になってて無理を言って承諾してもらったんだ。どうだろうみゆきちゃん自身も嫌じゃなければなのだけども。」
「え?・・・先生の家でですか?」
「もうこのまま僕の家に招待するよ、あまり綺麗な場所でもないから恥ずかしいけれどもね。無事到着したってことも家に着いたらすぐお母様には僕から連絡しておくよ、その方がお母様も安心するだろから。着いたらすぐに用意してあるプリントに目を通しておいてね。」
少し驚きはしましたが、鑑先生の授業は日に日に信頼度もあがる解りやすさで優しく丁寧ねいな指導をくれていることから、親に連絡をしてくれているということもありみゆきは安心して先生の横に並び歩みを進めます。
自宅に到着するまでの一本手前の道を右折して直ぐ、先生の家はありました。
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