2.私と結婚しなさい!

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弘宣「ここへ毎日来てくれてますけど、お仕事の方は大丈夫なんですか…?」 ナポリタンを美味しそうに頬張る彼女に、俺は尋ねた。 華純「仕事…? してないけど?」 弘宣「えっ?」 華純「私、お嬢様だから。」 働かなくてもお金がある…ってことか? 華純「働かせてもらえないのよ、お嬢様だから。」 彼女は伏し目がちに、そう言った。 華純「私の役目はね、会社の利益になる人物と結婚すること。」 弘宣「政略結婚…ってやつですね。」 華純「そう。だから、小さい頃からずっと花嫁修行。女は賢いと男に気に入られないからって、勉強もろくにさせてもらえなかった。礼儀作法やらビジネスに関することは叩き込まれたけどね。」 弘宣「…大変だったんですね。」 華純「まぁそうね(苦笑)」 いつも元気な彼女の悲しそうな顔を初めて見た。 俺はなんだか、胸がチクリと痛くなって…、 弘宣「でも、大変だったからこそ、今の強いあなたがいる…。そんな気がします。」 彼女は目を見開いて俺を見ると…、 華純「キュン…。」 弘宣「えっ…?」 華純「今、とってもキュンってした!!!」 弘宣「そ、そうなんですか…??」 華純「はぁ…♡ やっぱりあなたは最高ね!」 なんかよくわからないけど…、俺は照れているのを隠しながら、 弘宣「あ…、ありがとうございます…。」 と、言った。
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