3.失恋に1番効く薬、教えてあげようか?

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ここまでどうやって歩いてきたのか覚えていない…。 気づけば俺は、公園のベンチに座っていた。 ここは、桃子さんとよく来た公園…。 このベンチに座って、一緒に弁当を食べたなぁ…。 俺が作ったサンドイッチを、美味しいってよく食べてくれるから、朝から張り切って作ったりなんかして…。 桃子さんは、俺のことを覚えていなかった。 あの頃すごく楽しかったけど、それは俺だけだったみたい…。 雨が降ってきた。 雨はしだいに強くなり、俺の身体を濡らしていく。 …ちょうど良い。 俺は頭を冷やさなければ。 もうあの頃の彼女はいない。 もう過去は戻ってはこない…。 ゆっくりと目を閉じた。 いっそ、このまま消えてしまいたい…。 すると、突然雨が当たらなくなった。 雨の音はするのに…? 目を開けると…、目の前に華純さんが傘持って立っていた。
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