1.み〜つけた!私の王子様❤︎

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家の前で待機していた松田さんの待つ、いつもの送迎車に乗り込んだ。 華純「松田さん、出して。」 松田「かしこまりました。どこへ行きましょう?」 華純「どこでも良いわ。とりあえずドライブしてくれる?」 松田「はい、分かりました。」 車が出発し、豪邸が遠ざかって行くーー。 お父様は最近、結婚結婚うるさい。 自分の会社である西条ホールディングスをもっと大きくしようと計画しているからだ。 どこぞやの大手会社の息子と結婚させて、資金援助してもらおうって魂胆。 お金のことしか頭にない。 娘よりも、金…。 華純「…最悪ッ!」 松田「ど、どうかされましたか!?」 華純「あ、ごめんね。松田さんに言ったんじゃないのよ?ほら、うちのダメ親父のこと。」 松田「左様ですか…。」 華純「ねぇ、松田さん。この際、運転手を辞めて、私の本当の父親にならない?養子縁組、しちゃう??」 松田「えっ!? そ、それは…。」 華純「そうよね。松田さんがお父様に怒られちゃう。」 松田さんは申し訳なさそうに頭を下げた。 はぁ…。親ガチャ、ハズレだわ…。 イライラしながら窓の外を眺めていると…、 子供が道端の自販機の前で泣いているのが見えた。
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