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一階で食事をして、部屋に戻る途中、ふと嫌な予感がした。
『何?この感じ?』
三階へ上がる手前の踊り場で足を止め、踊り場の窓から外を見る。
『……』
これと言って異変は感じられない……。しかし、私の予感は当たりやすい。
来た道を戻り、一階の受付に鍵を預け、店の入口のドアを開ける。
『人?魔物?どっちか分からない変な気配がする』
外に出てわかった……やはり私の予感的中率は高い。
『どうしよう……こっちに向かってるかも……』
気配の数は五……その内一人は人間なのか魔物なのか分からない気配。それ以外は私より弱い。
「そう言えば……」
最近ガレノ・イーリスで、貴族の誘拐事件が多発していると家にも情報が入っていた。
もしかすると、その事件の犯人がこちらに近づいて居るのかもしれない……考えすぎ?
「もしそうなら……」
路地に誘い込んで、何とかするしかない。
「よし……」
意を決して、小走りで移動を開始した。
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