闇夜に蠢いて

4/7
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
 はい、二ヶ所目……。いつもここに立ってるお子さま……。私が来るとニヤリと笑いながら私を見てくる。 「ねぇ、遊んでよぉ……サッカーしよぉ……」 「わ、私サッカーできないよぉ……」  ──あんたも出来ないでしょうがぁぁぁ……足がないんだからぁぁぁ……──  この辺りで私は少しフラフラ状態。しばらくついて来て笑ってる。 「また遊んでね」  後ろから声がする……。私は子供に遊ばれてるっっ。お前は年上キラーかぁぁぁ。 「ほら……しっかりしなさいよぉ……なんで慣れないのよ」 「だってみんな顔が怖いんですぅぅ」  はい、三ヶ所目……。今度はおじいちゃんがブツブツ言ってる。私を見つけるとヒヒヒッと笑う。なぜみんな笑う…… 「私はお笑い芸人じゃない……どう見ても女優でしょうがぁぁぁ」  くるりと回ってみせる。 「……滑ってる……悲しいのぉ……」  悲しい顔でしばらく黙るおじいちゃん。    ──なぜ黙る! なぜ黙る! なぜ滑るっっ──  れい子さんも無言で私に白い目。  ──えぇ、れい子さんの方が百倍綺麗ですよぉ……白衣の女神ですよぉ!! だったられい子さんに相手してもらぇぇぇ!!── 「そう、怒らないの! 本当のことだから仕方ないじゃない」  ──認めんなぁぁぁぁ、このぉぉぉぉ……白衣の女神ぃぃ!!──
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!