Chapter.2 楽しい時間

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「ドラゴンソウルだったら、『医学』『能力学』『魔法学』『歴史学』『モンスター学』……とかかな?」  ミゲルが本棚の方を見て呟いた。本棚には何のコーナーかわかりやすいように、その『医学』だとか『魔法学』だとかいろんなことが書かれているようだった。 「ミゲル、妹のためなら『医学』についてのところを見に行ったらどうだ?」 「いいの?」  グドーの提案に、ミゲルは申し訳なさそうな顔をした。 「あぁ。俺は『能力学』を見るから。シャレットは『モンスター学』、アスターは『歴史学』、バルディは『魔法学』でいいか?」 「りょーかいっ」  みんなそれぞれ散らばった。早くしないとこの量を探し切るのはキツいもんね。  それにしても、『魔法学』か……。  探すもので頭がいっぱいだけど、気になるものは他にもある。それはミゲルの妹のことだ。何かの病気なのだろうか?お礼に何か力になってやりたいけど、何をすればいいのか……。  そう悩んでいると、横から声がかかった。 「バルディ、魔法学はそこじゃない。後ろだ」  アスターが尻尾をゆらゆらと動かしながら腕を組んだ。 「アスター!えっと、図書館は初めてだから、よくわかんなくて……」 「ふっ。ここは特に本が多いからな。あっちの受付に地図があるから、見てきたらどうだ?」 「うん、そうする。ありがとう!」
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