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その日、ワタシは、部活の帰りに何時もの仲良しグループの6人と一緒に、いつも立ち寄るファミレスで遅いランチで盛り上がっていたのだけれど……。
高校時代に入ってから始めた弓道部。って言うか、目的は弓道って言うよりも部活帰りのティータイムなんだけど。その6人の中に幼馴染みの堤 優斗がいる。弓道部に入ろうかなって思ったきっかけって言うのも、最初に優斗が入部してたから、かな?
その日は、確か、その年のインターハイが終わってからの最初の金曜日。副部長の水口栞奈が大袈裟なまでに呟いた。
「でも、今回の優勝を頂けたのは、堤君あっての賜物みたいなモノよねぇ!」
「そんな事、無いってぇ。」
そう謙遜するのは優斗ひとりだけ。グループの皆は、まるでヒーローやアイドルを眺める様な視線を優斗に向けていた。そのうちに、グループ一番のお調子者の狭間タケルが豪語する。
「その勢いで、部活に恋に婚活に青春して見ようってか?」
少し顔を赤らめた優斗が呟く。
「婚活は、……早過ぎる、よ!」
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