戦いの日々

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【女のくせに手柄を焦るから…】 【やっぱり女のマネージャーはダメだ…】 それまでは陰口として言われているだけで、自衛手段とし“幻聴だ”と思い込んで聞こえないふりをしてきた、同期の男性陣や年上のヒラ社員の男性から発せられる心無い一言。 その“声”はその時以降、現実の声となって、私の胸に直接突き刺さるようになった。 出世競争では私のライバルにはならないはずの同期の女の子達も、“巻き添えはごめん”とばかりに遠巻きに見ているだけで、私に近寄ろうともしない。 そんな時、唯一声をかけ慰めてくれたのが、マネージャー研修で一緒だった、二つ歳下の彼、田原くんだった。 「大丈夫?辛かったら全部吐き出したいいよ。 胃の中のものだけじゃなくて、心に溜まりに溜まってる“オリ”も…さ」 やけ酒で酔い潰れた私に、そう言って慰め、肩を貸してくれた田原くん。 そうやって慰めてもらう前。 彼について私が知っていたのは、私より二つ年下の、旧帝大出身のエリートいうことと、実は顔もそこそこ好みだということのみ。 奥さんと生まれたばかりの娘がいることは、こんな関係になった後に知った。 奥さんと子供がいることを知って以降。 彼のプライベートに関する情報は、極力耳に入らないようにしている。 いや、むしろ絶対知りたくない。
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