紫煙の中で

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姉妹揃ってタバコを吸って“不良”になってイメージチェンジするという思考も、短絡過ぎて恥ずかしい気もするけど。 やっぱり姉妹なんだろう。 --- タバコを消した後もぼんやりとベッドに腰掛けていたけど、肌寒くなってようやく素っ裸なのを思い出した。 そういえば私の下着はどこに行ったのだろう。 毛布やシーツが散らばる床の上からブラを探し当てたが、もう寝るだけなのを思い出し、着けずに再び床に落とす。 ショーツも見つけ拾い上げてみたものの、手に取った瞬間、艶かしい感触が再びそれを身につけるのを躊躇わせ、こちらはそれを遠くに投げ捨てた。 クローゼットに向かい別のショーツを手に取ったけど、さっき紫煙の中に見えた自分の姿が再び目の前に現れて、全身が嫌悪感に包まれる。 そのまま方向を変え、私はシャワールームに向かった。 --- くそっ。 シャワールームから出た私は、少し前まで彼の姿を映していたドレッシングルームの鏡の前で、自分の姿をぼんやり眺めていた。 彼のせいで中途半端な時間に起こされてシャワーまで浴びてしまったので、本格的に目が冴えて、眠れなくなってしまっていた。 あ、またこんな所にキスマーク付けてるし…。 彼はいつも、見えそうで見えない、それでいて見えなさそうで見えてしまう場所に好んでキスマークをつけるクセがある。 今夜もいつものように首の後ろ、うなじの、普段は隠れているけど髪をかき上げたら見えるような、そんな位置にキスマークを付けていた。 明日も仕事なのに…。 ところで、彼はいつも金曜の夜に来るのに、なぜ今回は週の真ん中の水曜日だったんだろう。 まあどうだっていいか。 拒めない自分…いや、彼を受け入れている自分には拒否権はないんだし。
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