5/10
145人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「ふぅー…、はあぁ…」  確かに、入った…。とりあえず根元まで体内に入れてそのまま馴染むまで待つ。中が縮小する。腹に違和感があってシャツをめくると、腹がボコリと浮き出ていた。腹が浮き出ている分だけ、コイツのはデカいんだろうか。これって大丈夫なのか?なんてぼんやりとそんなことを思っていた。  朔夜はニヤリとして、下からゆさりと腰を動かす。 「あっ!?…まだ!動くな」 「動かないでどーやってセックスすんだよ?」 「おい、ちょっと待ってくれって…!」    コイツの足に体重を乗っけるが、どこかを掴んでないとバランスが危うくなって倒れそうだ。床に手をつこうにもかなり距離が離れているのと、セックスをするのに上下に動けないので床につけない。プルプルと体が震える。 (いてぇ…)  尻の穴の中のコイツが大きくて、息もまともにできない。小刻みに肺を動かしては、何もせずに震えているしかなかった。そのとき、クソヤクザに手を取られる。 「もう十分待っただろ?まだ不満か?」 「……やれ」 「…。」  随分と静かになった。不快そうに俺を眺めたそいつから目を逸らす。そんな目されたって、どうしたっていいかわからないから。多分コイツは、俺がもっと積極的で激しいタイプなのを望んでいるんじゃないだろうか。残念ながら、俺はそんなタイプじゃない。そう思っていると柔らかく体を抱きしめられた。 「はぁ、マジで不快だな」 「な…何すんだよ!」  コイツが動くと、モロに下半身に刺激がいって気持ち悪いし痛い。 「うぁ…っ」  あいつに抱きつくような形になると、コイツの肩の方からフェロモンの匂いがした。それも発情したキツイ奴じゃなくて、優しいやつ。こう、包み込むような…。そして、あの変なドキドキと眩暈がなくなったように感じとられた。 (?…なんか…)  ダラリ…。俺の体内とこいつのちんことの結合部分から溢れてきた、大量の体液。 「っ?!?」  さらに部屋の温度が高くなったような感じに見舞われて、体がもっと熱くなった。こいつ!またあのフェロモンを…。 「お前!また…」 「おい、水出てるぞ」  そして俺が言い切る前に思い切り尻を掴まれ、いきなりさらに奥へと突っ込まれる。その瞬間、想像を絶するほどの快感に見舞われて視界が白く弾けた。目の前が見えなくて、ただ与えられる快楽に静かに耐えようと歯を縛った。 「あ゛、うあぁ……」 「お前、俺の匂い好きだろ?  次は高く尻を持ち上げられ、体内にいたやつのちんこが抜けていく。離さないとでも言うかのように吸い付いてひくひくとする俺の中。いやらしい、俺の中。 「いや…うっ、ん゛…ぁあ…」  気を遣ってくれているのか比較的ゆっくりだったのだが、それでも強く俺の中を抉って主張をますそれをまた締めてしまった。  こんなの俺じゃない、そう思っても体と自らのオメガ性は正直で、与えられたアルファという素晴らしいものに全身で喜んでいた。 「ふうぅ゛…ぃ…あぅっ…」 「クソッ!いいな…」  ギューと持続的にやつのちんこを締めれば、微かに呻き方が聞こえる。朔夜は目を閉じて、随分と気持ちよさそうだった。こめかみには血管が浮き出ている。  俺の尻を掴む手が止まる。まだ快感が体に残っていて体はびくびくと震えていた。シャツを掴み上げると、俺のちんこは勃起していた。ふるふると情けなく震えている。 「うっ、…」 「?何してんだ?」 「ぽ、ぽっこり出てんな…腹、」 「あ〜〜大丈夫気にするな。これでいいんだよ…」 「ふっ…」   笑ってそう言うと、そいつは少し起き上がった。その衝撃でちんこが体内の壁に強く当たる。そしてまた尻を掴み上へ。抜き差しによって起こる快楽に次第に耐えられなくなり、脱力して朔夜にもたれかかる。 「あっ!あぁ…」 「お前の腹に肉がついてねーからだ。背はでかいくせに、」 「ん゛〜…くそ、…」 「ガリガリで、皮しかないからこの中に出たり入ったらすんのが見えんだろ」  曖昧な思考力で下を見ると、ドンドンと俺の奥を突くちんこが生々しかった。突かれるたびに、今にも俺の腹の皮を突き破って出てきそうなそれに少し怖くなる。中から俺を壊してしまいそうで。  気持ちいい。気持ちいいのは確かだが、気持ち良すぎて怖い。    穴から上へと駆け巡る快感が、要領に入りきらなくて神経を破壊してしまうんじゃないだろうか。下から突かれ続けて、破顔しながらもぼんやりそう思っていると、腹の膨らみをぐっと親指で押し込まれる。 「ん?やめるか?ったく分かったって。ほらな、お前の言うこと聞いてやるだろ」 「ぁああ゛〜…んっ、」  脱力し少し開いた口にベロを差し込んできたそいつは、俺の歯茎を舐め、次に俺の舌と舌とで舐め合い、そうして離れていった。ベロとベロとが合わさると、溶け合ったみたいに気持ちいい。また思考回路が塞がる。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!