台風

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台風

 嵐のような!JKという生き物は得てしてこうしたものなのか?と自問自答しているのに気がついたのか。  「あ、お気になさらず。5月で18になりましたから!」  「いや…そこじゃない。勝手に人の家に上がり込んで、弟子だって⁈ 何を血迷い事を!私は弟子などとらない!さあさあ、出て行ってくれ!」  「師匠!慣れない大声なんて出してはだめです。ほら、息切れしてるじゃないですか!今お茶を淹れて来ます。ちゃんと休んでいてください。これは命令です!」  「おい!人の話しを…。」  聞いちゃいない。  さっさと迷わず台所に向かって、飛ぶように音もなく行ってしまった。  彼女が言うように、もう息があがっている。無駄な長身も、薄い身体つきを不安定にしか見せず、正座を解いて横になった。  床板が冷たくて、気持ちが良い。いや…そんな場合ではない。せっかくの墨が台無しになった。  「何てことだ…。」  苦手な携帯を探して、もう10年はかけたことのない電話番号を見つけた。数回のコールで相手が出る。  「おい!」  「よう、久しぶり!おめでとう!凄いじゃないか。あまりの力量に身震いしたよ。」  「そんな事じゃない、お前の妹の事だ。」  「あぁ、飛鳥が着いたのか?悪いがよろしく頼む。ああ見えて、よく気がつくし邪魔にはならないから。」  「何を言っているんだ⁈ 俺は弟子なんて取らない、お前はよく知っているだろう。ひとりの時間を邪魔されたくないんだ。」  「あぁ、わかるわかる。でも飛鳥は大丈夫だ。それに言い出したら誰にも止められない。お前にぞっこんのようで、親父すら跳ね除けて行ったよ。まぁ何かあれば、連絡してくれ。それじゃぁまたな!」  「おい!宗祀!」
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