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決意
ある日、状況が一変する
息子や夫に癒されて、立ち直ったミラーゼは
「ミハイル、いつまでも領地にいる事は出来ません。王都に帰って、ダミアンと話をしましょう」
ミハイルにこう切り出した
「ミラーゼ、無理しなくていいんだ。エリーゼの事は僕が何とかするから」
「いいえ。私はエリーゼの母です。私もミハイルと一緒にエリーゼとダミアンと話をします。エリーゼの一方的な想いなのか、ダミアンにもその意思があるのかは分かりませんが、覚悟は出来ました。母として、エリーゼの想いを見守ってやりたいと思います」
「…」
「ルーカスとダグラスもせっかくのお休みを私の事ばかりに使わせるわけにはいきません。母としてしっかりしないと」
「そうだな。分かった。みんなで王都に帰ろう」
ミハイルは息子達を呼び出し
「ミラーゼが王都に帰って、エリーゼの事を話すると言っている。明日、王都に戻る。準備しておいて」
「父様、母様は大丈夫なのですか?まだ、食事もきちんと摂れてないですよ。これ以上、姉さんの我儘に付き合わせたら、母様が壊れてしまいます」
「僕もそう思います。せっかく少しずつ元気になっているのに…」
「大丈夫だ。僕も全力で守るし、君たちもいる。ミラーゼはいざという時は、強いんだ」
「わかりました。僕たちも母様を全力で守ります」
翌日、領地を後にした
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