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ダミアンの失望
エリーゼはダミアンに詰め寄る
「モンテルロ辺境伯様、もうそろそろ良いお返事をいただけないでしょうか?」
「…」
「モンテルロ辺境伯様は、母様と婚約破棄したことが気になっておられるのでしょうか?それなら、母様は父様と結婚されていますし、何の問題もないかと。そもそも、婚約破棄して一年もたたないうちに、父様と結婚したのですから気にする必要ないのではないでしょうか?」
「…」
ダミアンは眉をひそめた
『やはりエリーゼ嬢は、何も知らずにミラーゼを責めているんだな』
ミラーゼに申し訳ない
どうして彼女ばかり傷つくことがおこるのだ?
全ては僕の浅はかな行動のせいで
未だに、迷惑かけているなんて
なんて情けないんだ
彼女を陰ながら護ろうなどと、よく言えたものだ
ダミアンを後悔ばかりがおそってくる
「すまないが、今日は帰ってもらえないだろうか」
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