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名前
「今日はお名前を教えていただけますか?僕はダミアンと申します」
「私はファスティールと申します」
「可愛い貴方にぴったりのお名前ですね」
「ありがとうございます」
「ファスティール嬢は、婚約者がいらっしゃるのですか?」
「いいえ、おりません。」
「そうですか」
なにやら考えこむと
「これからもお誘いしてもよろしいですか?」
「はい。お友達が出来て嬉しいですわ」
微笑みながら言った
貼り付けた笑顔で会話しながら
もう修復は出来ない
こんな人と一生を共にすることもない
近くにいるのも嫌
気持ち悪い
ミラーゼは早く離れたかった
「今日はとても楽しかったです。次もまたこの場所で待ってます」
ダミアンはファスティールの手をとり微笑んで言った
手を触られてゾッとした
ダミアンに触れられるのが気持ち悪いと初めて感じた
それを隠して微笑み
「はい。私も今日は楽しかったです。ではまたお会いいたしましょう」
そう言うと、ミラーゼは足早に去って行った
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