391人が本棚に入れています
本棚に追加
/145ページ
婚約破棄
ダミアンからファスティールとして告白された夜、兄達にミラーゼは全てを話した
ダミアンが裏切っていた事
女性と腕を組んで歩いていた事
たまたま歩いていた所にダミアンに声をかけられた事
ダミアンと婚約破棄をしたい事
兄達は静かに聞いてくれた
そして
「辛かったなミラーゼ。もう大丈夫だ」
「僕たちがダミアンから守ってやる」
と、優しく抱きしめてくれた
ミラーゼは涙が止まらなかった
その間、2人の兄はずっと大丈夫だと、言ってくれた
とても心強かった
落ち着いたあと、両親もやってきた
話を聞いたあと
「しばらく、みんなで領地に戻ろうか」
とお父様が言って、翌日早くに馬車で向かった
婚約破棄に向けて、お父様は動いていた
お兄様達の報告書を手に
勿論、お父様もダミアンの不貞を調査していた
婚約破棄の為の条件と書類は全て揃っていた
領地に帰る時、公爵はリカライン公爵家に婚約破棄の書類を送りつけた
ダミアンの不貞の証拠の手紙と一緒に
その頃ダミアンは、誰よりも大切なミラーゼを失ったことに、まだ気が付いていなかった
自分の軽はずみな行動で全てを失ったことも
そして次期公爵としての身分も失うことになる
最初のコメントを投稿しよう!