家族会議

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家族会議

その頃、領地に戻ったファンカルゴ公爵家では、両親とマルクス、ルミナスが執務室で家族会議を始めていた 王都の邸宅に残してきた執事の報告によると、リカライン公爵家には、次から次へとダミアンの恋人と名乗る令嬢が訪れて大変な騒ぎになっているそうだ 「ダミアンは呆然としているらしいです」 「ミラーゼを泣かした責任はちゃんと取ってもらわないと。身から出た錆ですからしかたないです。このくらいで終わると思ったら、大間違いだ」 「リカライン公爵夫妻には気の毒だか、保護者としての責任をとってもらわないとな。息子の教育を怠ったのだから。どうしたら、あんな不誠実な息子になるんだ?恥ずかしくて外も歩けない」 「領地に帰ってやっとミラーゼも少しずつ、食欲を取り戻し始めましたし」 「ダミアンは社会的制裁も受ける事になるでしょう」 「廃嫡されて、リカライン公爵家は、ヨゼフィーナ夫妻が継ぐようですし。まあ当然の結果だけど」 「誰の子かわからないような子を育てていけばいいんですよ。男爵家でも継いで。ああ、男爵家は嫡男がおりましたね。平民になるんですかねダミアンは」 「我が家としては、どうでもいいですがね。あとはミラーゼが元気になれば良いんですが」 「ダミアンは勝手に自滅していくでしょう。ミラーゼには早く元の明るい天使に戻って欲しいですね」 「全てはダミアンの愚かさが招いたことだ、我が公爵家はミラーゼさえ元気になってくれたらそれでいい」 「馬鹿だなダミアンは。うちの天使とせっかく夫婦になれるのに、みすみす手放すなんて、これからミラーゼを妻にと沢山の求婚状が届くでしょう。ミラーゼの人気はすごいですからね、皆、ミラーゼの婚約者の座を狙ってます」 「うちの天使は、淑女の鏡ですから。今まで、ダミアンという婚約者がいたから、近づけなかっただけだ。これからはみんなミラーゼと婚約したいと寄ってきますよ」 「これからしばらく騒がしくなりそうですね」
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