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悪意
兄達とミハイルは気が合うようで、とても楽しそうだった
ミハイルの何気ない気遣いもとても紳士だった
飲み物を取ってくれたり、デザートを気にしてくれたりと
「時間になりましたので、優秀者の表彰に移らせていただきます」
司会者が仕切り始めた
「それでは、名前を呼ばれた方は壇上にお上がりください」
「マルクス◦ファンカルゴ」
「ルミナス◦ファンカルゴ」
「ミハイル◦マクライヤー」
「ダグラス◦マイナー」
「リリアン◦パールナイト」
「5名の方は壇上へ」
兄様達が壇上へ上がり、表彰式が始まった
それを見計らったかのように1人の女性が声をかけてきた
「ミラーゼ様、貴方のせいでダミアン様は名誉を失われたんですよ。それなのに、何食わぬ顔でのこのこと、よくいらっしゃいましたね。貴方がダミアン様の人生を台無しにしたのです」
悪意ある言葉だった
『どこのご令嬢かしら?』ミラーゼは誰か分からなかった
なぜ裏切られた私が非難されているのは分からなかった
「あなたさえ居なければ、ダミアン様と私は結ばれるはずだったのに」
「…」
『ダミアンと私の婚約は破棄されたのだから、好きにしたらいいのに』ミラーゼ思った
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