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制裁
まず、両親にダミアンの裏切りを伝えた
両親は激怒した
「なんて不誠実な男なんだ。ミラーゼとの婚約を望んだのはダミアンだ。もうダミアンの事は信用出来ない。一刻も早くダミアンをミラーゼから引き離さないと。ミラーゼの傷が深くなる前に」
「ミラーゼは大丈夫かしら?あの子、手紙の事何も言わずに1人で思い悩んでいたなんて。辛かったでしょうに」
両親ともミラーゼが傷ついていることに、ショックを受けていた
そして、すぐに婚約を解消すると言った
しかし、2人の兄はそんなことでは許せないと自分達に任せて欲しいと両親を説得した
『ダミアンに制裁を』
この世で1番大切な妹を悲しませるダミアンを、そして自分達を裏切った男を許すはずはなかった
ファンカルゴ公爵家に喧嘩を売ったことを
その頃、何も知らないダミアンは、いつも通り恋人達と逢瀬を繰り返していた
ミラーゼの異変にも気が付かずに
令嬢の何人かが、ダミアンの婚約者の座を狙ってミラーゼを攻撃しているとも知らずに
ダミアンに振られた理由を、ミラーゼのせいだと勘違いして攻撃している令嬢もいた
大事にしているミラーゼが自分の行いのせいで悲しんでいる事も気が付かないで
ミラーゼの卒業と同時にする結婚までは、思う存分遊ぼうと自分の事しか考えていなかった
今の自分の欲望だけを優先して
ミラーゼを誰よりも愛しているし、自分も愛されている
ミラーゼが離れていく事はない
結婚後は、ミラーゼ1人を愛し続けていくから今だけの遊びと割り切っていた
あれだけ派手に遊んでおいて
気付かれないと
同じ学園にミラーゼ達がいるのに、上手くやっていると思って疑わなかった愚か者だった
そして、1番敵に回してはいけないファンカルゴ公爵家を裏切っていることに
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