母として

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母として

エリーゼの気持ちを聞いたミラーゼは、母として娘の初恋が叶うことを祈っていた エリーゼにとって、ダミアンは恋愛対象なのだ 親子ほど年が離れていても ダミアンは相変わらず美しい容姿をしているし、騎士になって体も引き締まっている 見た目も37歳とは思えない エリーゼが憧れるのも無理はない ただミラーゼにしたら、相手がダミアンという事もあって、複雑な気持ちは残ってしまう あの時は、若さゆえの間違いもあった けれど彼は反省して、堅実に生きているとフィーナ姉様は言っていた 確かにあの後、ダミアンの悪い噂は一切聞いてない それどころか、騎士としての名声も得ていると聞く 元々、誠実な人だった でも一度裏切られた私は、それを受け入れることは出来なかった そして、母として、裏切られた元婚約者として少しずつ心が壊れてゆく
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