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娘から父へ
エリーゼは父に、自分の気持ちを伝える事にした
「父様、お話よろしいでしょうか?」
「いいよ。どうしたんだい?」
「先日、2度助けていただいたモンテルロ辺境伯様をご紹介しましたよね。私、あの方と結婚したいのです。ずっと、モンテルロ辺境伯様にはお話しているのですが、いい返事がいただけません。父様からも結婚の申し込みをしていただけないでしょうか?」
「…エリーゼ、それはモンテルロ辺境伯様が君を好いてないのではないかな?彼に気持ちを聞いてないのかい?」
「はい。断られました。だけど、私は納得が出来ないし、諦める事もできません」
「エリーゼ、一方的に気持ちを押し付けるのは良くないよ。モンテルロ様にも気持ちがあるのだからね」
「はい。それは分かっています。モンテルロ様が、承諾してくだされば、結婚を許していただけますか?」
「それは…賛成できない。年の差がありすぎる。」
「父様はいつも私たちが選んだ人を連れてきたら、我が家に迎えいれるとおっしゃっていますよね、年の差は反対する理由にはならないですよね」
「年の差だけが、理由ではないよ」
「では、何が理由なんでしょうか?」
「彼は…。とにかく、結婚相手として駄目なんだよ」
父は悲しそうにそう言った
その顔を見て、エリーゼは何も言えなくなった
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