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「はぁっ？」
こいつは一体何を言ってやがる。
俺は、優のあまりに突拍子も無い台詞に、思わず彼へと呆れた眼差しを向けた。
が、優は至って本気の様で――俺の両手を握ったまま、静かに言葉を続けてくる。
「だって、さっき言っていたよね？土方さん、死ぬ時……仲間や仲間の家族に何かあったら地獄から蘇るって言って死んだって。私、土方さんの仲間の子孫だもの。多分、私が色々と限界で死にそうになってたから、土方さんは戻って来たんじゃない？仲間の子孫である私を守る為にさ」
「……何だと？」
いや、色々ちょっと待て。
今は未来らしいから100歩譲ってコイツが仲間の誰かの子孫だということは考えてやっても良い。
だが、死にそうになってたとはどういうことだ。
俺は、いよいよ怪しい者を見る様な目つきで目の前の優男を見つめた。
すると、そんな俺の鋭い眼差しなど何処吹く風と言った様子で、俺ににっこりと微笑みかけてくる優。
彼は、俺に穏やかな瞳を向けたまま、そっと俺の背後を指差した。
優の指先につられる様にして、彼の示す方を振り向く俺。
そこにあったのは――かなり新しい仏壇だった。
仏壇には、穏やかな笑顔を浮かべた男女の写真が飾られている。
見たところ、2人とも40代前半位だろうか。
と、写真をまじまじと見ている俺に、優が言葉をかけて来た。
「それはね、私の両親の仏壇なんだ。……私の両親は、数日前、交通事故で亡くなったばかりなんだよ」
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