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クロとの再会
クロとの哀しい別れから数年が経った。その頃の思い出から逃れるかの様にして、生まれ故郷を遠く離れて、ボクは一人きりで東京の町で暮らし始めてから幾星霜が過ぎようとしていた頃の事。
東京にある三鷹の町で、ボクは、今迄に歩んで来た生涯の中で、たった一人きりの友達と思える相手と出会う事が出来たのだった。その友達の名前は野田望夢。古くから、三鷹の町で暮らしていると言う。
ボクは、その頃、東京都新宿二丁目にある、と或る一軒のニューハーフ・パブで働いていた。望夢とは、其処で出会った。ボクが面接を受けに行った刻、望夢は、既にその店でコンパニオンとして脚光を浴びていた。
知り合ってから三日程が経った頃。望夢が、ボクを自分のお家へ招待してくれた。ボクは親しみを覚え、その招待を受ける事にした。初めて立ち入る人の家。其処で、このボクを待ち受けていたモノとは!
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