1.変なオンナ

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3日目、私は様子を見ながら、店主さんに話掛けてみた。 「おニイさん名前は?」 「そこに、名刺」 「んー、スオウ ククル?素敵な名前だねっ」 本当に、素敵な名前だと思ったんだけど、本人は気に入ってないのか、私が名前を褒めた瞬間。 表情が暗くなった。 けど、ここは怯んじゃダメだ。 持ち前の図々しさで店主…もとい玖々琉さんを勝手に「ククルン」と、アダ名をつけ。 勝手に呼び始め、そして金曜日。 思い切って。 「ねー、ククルンって一人暮らしなの?」 「まあ、そうっすね」 「じゃさっ、私の事、泊めてよっ」 「ムリっすね。もう閉めるんで、いいっすか?」 見事に玉砕。 ですよね~…。 うん、分かってた。分かってたよ。 さすがに、ムリっすよねぇー・・・。
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