23人が本棚に入れています
本棚に追加
2.消えない想い
「落とすなよ」
目が覚めてレンカの姿が無かったから、店舗に降りてみると、レンカが片翼を朝陽にかざしていた。
「うわぁっ!もー!急に声掛けないでよー、落としそうになった!」
俺の声に肩をビクッとさせて、俺に振り返り、頬をプクーッと膨らませる。
「これ高い?」
値段なんかつけられない。
それはアイツが…。
「高い」
「そっかぁ、そーだよね、壊さないけど、もし万が一、壊しちゃったら…体で払うっ!」
「はぁ?軽々しくーー」
「あー!今ククルンってばエッチな事、考えたでしょー!働くって事だからっ」
「か、勘違いなんか、してない」
体でって…普通、ソッチの意味じゃないの?
え、俺だけ?俺エロい?
「ウソだぁ、ククルン耳まで真っ赤だよー?」
「生まれつき」
「そんな人いるぅ?」
「近い」
顔を覗き込まれ、さらに顔に熱が増すのを感じて、慌てて距離をとった。
最初のコメントを投稿しよう!