2.消えない想い

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2.消えない想い

「落とすなよ」 目が覚めてレンカの姿が無かったから、店舗に降りてみると、レンカが片翼を朝陽にかざしていた。 「うわぁっ!もー!急に声掛けないでよー、落としそうになった!」 俺の声に肩をビクッとさせて、俺に振り返り、頬をプクーッと膨らませる。 「これ高い?」 値段なんかつけられない。 それはアイツが…。 「高い」 「そっかぁ、そーだよね、壊さないけど、もし万が一、壊しちゃったら…体で払うっ!」 「はぁ?軽々しくーー」 「あー!今ククルンってばエッチな事、考えたでしょー!働くって事だからっ」 「か、勘違いなんか、してない」 体でって…普通、ソッチの意味じゃないの? え、俺だけ?俺エロい? 「ウソだぁ、ククルン耳まで真っ赤だよー?」 「生まれつき」 「そんな人いるぅ?」 「近い」 顔を覗き込まれ、さらに顔に熱が増すのを感じて、慌てて距離をとった。
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