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一週間前
「キレー!めっちゃキレー!これって、おニィさんが全部作ってんのー?」
「まあ…そうっすね」
「すっご!天才じゃーん!」
俺は、騒がしいのが苦手。
いつも愚痴や、人の悪口ばかり言ってたお袋。
親父に怒り散らして、文句ばっか言ってたお袋。
そんな姿を、幼い頃から見て育った俺は、女も騒がしい声も苦手になった。
店で大きな声で、俺の作品を褒めちぎる女は、制服を着た女子高生。
その女子高生は、その日から毎日現れ。
「これ、ほんっとキレイだよねー」
褒めながら、閉店まで俺の作品を見てる。
「おニィさん、名前は?」
「そこに、名刺」
「んー、スオウ ククル?素敵な名前だねっ」
どこがだ、間違いデキ婚した親父が”腹を括る”って、意味でつけた名前だ。
漢字こそ、それらしく”玖々琉”なんてしてるけど、素敵でも何でもない。
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