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次の日も、そのまた次の日も、女子高生は来て閉店までいる。
そのうち、俺の事を勝手に「ククルン」なんて、呼びだす始末。
そして、昨日の金曜は。
「ねー、ククルンって一人暮らしなの?」
「まあ、そうっすね」
「じゃさっ、私の事、泊めてよっ」
「ムリっすね。もう閉めるんで、いいっすか?」
という話を、ヤスにした結果が。さっきのアレだ。
”チェリーククル”…まぁ、間違ってはない。
だが、アダ名にされるのは、勘弁願いたい。
「その女子高生に、理由も聞いて、やんなかったのかよ」
「理由を聞いて、どうする」
「ククル、お前まだ…」
「悪いか」
「いやっ、別に。今日日の高校生は怖いねぇ」
ヤスは最近、ずっと好きだった女に告白をしたそうだ。
けど、その女は高校生の男に惹かれてるかも、と嘆いてた矢先に、俺の女子高生問題が飛び込み。
また、思い出してしまった、のかもしれない。
ヤスは、いい男だ。
性格も、俺とは真逆で明るいし優しい、楽しい話題も豊富に持っていて、見た目も爽やかイケメン、だと思う。
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