1.変なオンナ

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「マジでいた」 「ククルンの友達?」 「ククルン、これまた可愛らしい、呼ばれ方されちゃって~、俺ヤス、えーっと?」 「レンカっ」 俺は、今初めて、女子高生の名前を知った。 ヤスは、すぐに誰とでも、仲良くなれるヤツだと思う、ヤスのこういうところは尊敬してる。 「よーし、レンカちゃん、今日はオールだ!」 「おー!オールだっ!」 ヤスとレンカに共通点が発覚し、意気投合。 「レンはさ、シスポジなんか狙って無かったワケよ、物心ついた頃から”ソウちゃんの、お嫁さんになる”って、言ってたのにさっ」 「告白とかしたの?」 「したっ!つうか何度もしてる。その度に笑って”ありがと”って、言ってたくせに、ソウちゃん婚約しちゃってさー」 「マジかっ!それはキツい!」 「でしょ、でしょ?」 幼馴染に恋してる2人、それが報われない2人。 ヤスもお返しに、と自分の話をする。 「えー、でもヤスは、まだ振られた訳じゃないじゃん?押してダメなら引いてみろー!」 「え?引いたら、俺終わりくね?相手すっげぇイケメンよ?俺より若いし」 「ヤスだってイケメンだよ?それに、ソイツもしかしたら、性格めっちゃ悪いかもじゃん!つかヤス達っていくつ?」 「ハタチ!性格かぁ~、俺だって、あんま良くねぇからなー」 お前の性格の良さは、俺が太鼓判押すよ、ヤス。
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