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さっきは、あのまま会話がなくなってしまって、そのまま時間が過ぎていった。
お風呂を借りて、飲み物をもらおうと冷蔵庫へ向かうと、リビングで珍しくソウちゃんが、お酒を飲んでいて。
テーブルには空き缶が数個と、空き瓶が置かれていた。
「ソウちゃん、飲みすぎじゃない?」
ソウちゃんが、こんなにお酒を飲むとこなんて見たのは、初めてだった。
「レンカも一緒に飲む?」
「レン、未成年だし」
「これなんてジュースみたいだから、こっちおいで?」
ソファーまで行って「お酒はいらないよ」とソウちゃんに、きちんと伝え冷蔵庫から持ってきてた水を飲んだ。
「なぁ、レンカ」
「ん?」
「結婚しよっか」
「え?」
「俺の事、好きって。俺のお嫁さんになるって言ってたよな?だから、結婚しよ、レンカ」
そう言ったソウちゃんは、私を抱きしめて、そのままソファーに倒れこんできた。
酔って眠くなったのかと思ったけど、急にソウちゃんの顔が近付いてきて、思わず顔を背けた。
「ソウちゃん、やめて?」そんな私の訴えなんて、耳に届いていないように、ソウちゃんは再び顔を近づけてくる。
「ソウちゃん、ヤダっ!」
涙目でソウちゃんを見たら、力が弱まり、その隙に抜け出し、充てがわれた部屋へ駆け込み部屋のカギを掛けた。
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