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怖かった…。
ソウちゃんが知らない人みたいで、本当に…怖かった。
ククルンは酔っ払うまで飲まないし、ヤスは酔っ払っても、明るくなるだけで人が変わるような事はない。
「ククルン…助けてぇ」
ソウちゃんがノゾミさんの事で、傷ついてるのは分かるけど。
まさかソウちゃんが、あんなコトしてくるなんて思ってもみなくて。
ただただ、怖くてソウちゃんが部屋に入ってこないか、泣きながらドアを見つめていた。
「レンカ、起きてるか?」
どうやら私は泣き疲れて眠ってしまってたみたで、翌日ドアの外から聞こえたソウちゃんの声で、目を覚ました。
「昨日は、ゴメン。俺、どうかしてた」
本当に申し訳なさそうな声の、ソウちゃん。
それでも”気にしてない”なんて、思いやれる言葉が出てこない。
私の心が狭いだけなのかもしれない。
それでも、押し倒された時の力とか、キスされそうになった事とか、思い出すだけで、まだ体が少し震える。
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