5.お互いの想い

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怖かった…。 ソウちゃんが知らない人みたいで、本当に…怖かった。 ククルンは酔っ払うまで飲まないし、ヤスは酔っ払っても、明るくなるだけで人が変わるような事はない。 「ククルン…助けてぇ」 ソウちゃんがノゾミさんの事で、傷ついてるのは分かるけど。 まさかソウちゃんが、あんなコトしてくるなんて思ってもみなくて。 ただただ、怖くてソウちゃんが部屋に入ってこないか、泣きながらドアを見つめていた。 「レンカ、起きてるか?」 どうやら私は泣き疲れて眠ってしまってたみたで、翌日ドアの外から聞こえたソウちゃんの声で、目を覚ました。 「昨日は、ゴメン。俺、どうかしてた」 本当に申し訳なさそうな声の、ソウちゃん。 それでも”気にしてない”なんて、思いやれる言葉が出てこない。 私の心が狭いだけなのかもしれない。 それでも、押し倒された時の力とか、キスされそうになった事とか、思い出すだけで、まだ体が少し震える。
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