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目の前ではレンカが、テーブルに夕飯をセットしてくれていて。
レンカの料理を久々に食べれる、と思ったら急に、お腹がすいてきた。
「ククルン、できたよ?」
「ありがとう」
小さなテーブルに、所狭しと置かれた夕飯。
湯気がたち、美味しそうな匂いが部屋中に広がる。
「いただきます」
毎回、俺が食べ始め、その反応を心配そうに伺ってから自分も食べ始める。
こんな美味しく作れてるのに、何が心配なんだか俺には、さっぱり分からない。
「ねぇ、レンカ」
「は、はいっ?」
急に話しかけたせいか、レンカはビクッと体を跳ねさせながら返事をした。
「?この後なんだけど、工房に行ってきてもいいかな?」
「いい、と思うけど…」
「だからさ、もし誰かが尋ねてきても、開けちゃダメだからね?」
「えっ?レ、私いてもいいの?」
「ん?…帰るの?」
レンカが自分の呼び方を変えた事にも違和感を覚えたけど、それよりも気になる点を確認したかった。
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