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夕飯…いつもレンカが支度してくれてたから、ついクセで2階に戻れば夕飯が出来ていると思ってしまった。
カップ麺あったかな、と棚を漁る。
「ククルーン!」
「え…」
空耳?いつも夕飯ができると、元気良くレンカが俺を呼ぶから、耳までレンカを恋しく思ってるのかもしれない。
「ククルンッ、夕飯食べちゃった?」
「え、…レンカ?」
「じゃじゃーん!ママとヒモ、じゃなくてフィアンセさんからだよー!」
レンカが手に持ってる袋を、顔の高さまで上げた。
「お寿司だよー!ククルン食べれる?これね回ってるとこのじゃないんだよっ、ちょっと厳つい顔した大将さんが握ってくれたやつなの」
俺の返事も待たず、レンカは手に持ってた袋をテーブルに置き、「お茶、温かいの淹れるね」すぐさまキッチンへ行きお湯を沸かし始める。
「お母さん達と食事しなくて良かったの?」
「うん、お昼一緒したから大丈夫」
お湯を沸かしてる間に小皿と醤油を用意し、袋の中からお寿司を取り出し、テーブルにセットしていく。
相変わらずレンカは手際がいい。
その間に俺は、レンカへのプレゼントを下へ取りに行った。
背中に隠しながら、レンカに近づき。
「レンカ、卒業おめでとう」
スパルタ指導を受けながら、ラッピングしたプレゼントを渡した。
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